団体信用生命保険
団体信用生命保険とは
団体信用生命保険とは、住宅ローンの債務者が返済期間中に死亡または高度障害状態になったときなどに、その保険金で住宅ローンの残高が完済される保険です。完済された後は、住宅ローンの返済が不要になります。略して「団信」と呼ばれることが多いです。
/POINT/ 団体信用生命保険=万が一の際ローン残高がゼロになる生命保険
団体信用生命保険の種類
団体信用生命保険の種類は、ローンを申し込む金融機関によって変わります。主なものは次の通りです。
団体信用生命保険の内容
団信の種類 | 条件 |
■ 一般団信 | フラット35以外の住宅ローンで加入が義務付けられている標準的な団信。利用者が死亡又は所定の高度障害になった場合に、その時点の住宅ローン残高相当分の保険金が支払われ、住宅ローンの返済に充てられます。ほとんどの住宅ローンに無料で付帯しています。余命6ヶ月と診断された場合に保険金が下りる特約が付いています。 |
■ がん100%保証団信 | 一般団信に加えて、がんと診断された場合に、その時点の住宅ローン残高相当分の保険金が支払われ、住宅ローンの返済に充てられます。通常0.2%程度の金利上乗せです。 |
■ 3大疾病保証団信 | 一般団信に加えて、3大疾病(がん、急性心筋梗塞、脳卒中)に罹患し、がんの場合はがんと診断された場合に、急性心筋梗塞、脳卒中の場合は、手術をするか60日間所定の状態が継続した場合に、その時点の住宅ローン残高相当分の保険金が支払われ、住宅ローンの返済に充てられます。通常0.3%程度の金利上乗せです。 |
■ 8大疾病保証団信 | 一般団信に加えて、8大疾病(がん、急性心筋梗塞、脳卒中、高血圧症、糖尿病、慢性腎不全、肝硬変、慢性膵炎)に罹患し、がんの場合はがんと診断された場合に、急性心筋梗塞、脳卒中の場合は手術をするか60日間所定の状態が継続した場合に、それ以外の5つの重度慢性疾患の場合は12ヶ月以上就業不能状態が継続した場合に、その時点の住宅ローン残高相当分の保険金が支払われ、住宅ローンの返済に充てられます。通常0.4%程度の金利上乗せです。 |
■ 11大疾病保証団信 | 一般団信に加えて、がんと10の生活習慣病(高血圧、糖尿病、腎疾患、肝疾患、慢性膵炎、脳血管疾患、心疾患、大動脈瘤解離、上皮新生物、皮膚がん)に罹患し、がんの場合はがんと診断された場合に、10の生活習慣病の場合は180日以上入院した場合に、その時点の住宅ローン残高相当分の保険金が支払われ、住宅ローンの返済に充てられます。通常0.4%程度の金利上乗せで提供されます。 |
■ 全疾病保証団信 | 一般団信に加えて、全ての病気・けがによる就業不能状態により1年以上就業不能状態が継続した場合に、その時点の住宅ローン残高相当分の保険金が支払われ、住宅ローンの返済に充てられます。がん保障が付いていない点に注意が必要です。他の一般団信や疾病団信に付随して無料で提供される場合が多いです。 |
団体信用生命保険の費用
一般団信は通常金利に盛り込まれていて無料です。
それ以外の団体信用生命保険の費用は、通常金利に「0.2から0.4%」上乗せになります。
団体信用生命保険に加入するとき
団信に加入する際に注意することを確認しましょう。
健康状態の告知 | 健康状態や持病によっては団信に加入できない可能性があります。団信への加入が、住宅ローン利用ための必須の条件とされている場合は、住宅ローン自体利用できません。 |
免責事項の確認 | 団信には免責事項が定められていることがあります。免責事項に該当する場合は、保険金の支払いが行われません。 |
契約内容は加入後に変更できない | 団信においては、加入後に特約の解除や追加など、契約内容の変更ができないことが一般的です。 |
■ 免責事項の例 ■
- 告知内容に誤りがあった場合
- 被保険者が保険の契約後、短期間で自殺した場合
- 被保険者の故意によって高度障害状態になった場合
などがあります。団信の契約書などで確認しましょう。
まとめ
以上のように団信には様々な種類があります。特定の病気を保障する団信から、原因に関わらず、特定の状態になった場合に保険金が支給される団信まで、各金融機関がそれぞれ特色のある団信を提供しています。ここで大切なのは団信の保障内容とご自身が加入している生命保険と保障内容が重複していないか確認することです。重複している部分を見直せば保険料を安くできるかもしれません。