「猫可」物件が少ない理由
猫は、建物を傷つけるイメージがある
「猫は建物を傷つける」という話は、どこから来たのでしょうか。
それは、「昭和時代の猫の飼い方」にあります。
当時は、ほとんどが外猫でした。
ある日、木造アパートの住人が、窓を開けておいたら外猫がやってきました。
すり寄ったり、甘えた声で鳴いたりするのがかわいく、ご飯をあげるようになりました。
外猫は、ご飯を食べたい時に来て、家でくつろぎ始めます。
すると次第に情が移ってきて、「じゃあ、家で飼おうか」というようなことがよくありました。
今とは全く違う猫の飼い方
しかし当時、ほとんどの人は「完全室内飼育」という概念を持っていません。
猫は、外と家を自由に行き来しているのが当たり前。
飼い猫を「避妊」「去勢」することも、まずありませんでした。
そんな「野生猫は」爪を研ぐ場所も好き勝手放題。
中でも、よく爪のかかる柱や畳は絶好の爪とぎ場。
思う存分ガリガリやってしまっていたのです。
また、去勢していないオスは、なわばりを主張するため、スプレー行為と言われる臭いおっしこをあちこちにしていました。避妊していないメスは、年に2回も子猫を産みました。
退去時にもめる
そんな状況が続いて退去となった場合は、大変です。
柱はボロボロに傷つき、畳も床が見えるほど破壊されています。
当時は敷金2ヶ月が当たり前でしたが、とてもその金額ではリフォームできません。
そうして大家さんが、「猫と住む人に、二度と部屋は貸さない」というようなことになってしまったのです。
現在は「完全室内飼育」が主流
猫も大事な家族。
そのように思う人が増えてきました。
・事故やケンカ、伝染病などを防ぐため、外には出さない。
・繁殖期に大きな声で鳴くことやスプレー行為予防。
・行き場のない子猫を増やさない。
猫を大事に思うからこそ「室内飼育」+「避妊」「去勢」が主流になっていったのです。
完全室内飼育の猫は、しつけができる
完全室内猫は「しつけ」ができます。
爪とぎを用意すれば、他の場所ではしなくなりますし、
トイレもすぐに覚えます。
猫はとても頭がいいのです。
ですから以前の様に、退去時に争いになるようなことは少なくなりました。
契約書に明記し、了承してもらう
しかし、外猫を連れてきた場合などは、室内を傷つけることがあるかも知れません。
そのような時のトラブル防止のため
● 猫は完全室内飼いとする
● 「避妊「去勢」「伝染病を予防するワクチン」など有無。
● 猫に起因する汚れや損傷は借主負担
以上を契約書に盛り込み、入居者さんに了承していただくことが重要です。
まとめ
「猫可」にするのにあまり心配する必要はないですが、予防策を講じることは大切です。
ご不明な点等がございましたら、当社までご遠慮なくお問い合わせください。