不動産投資 1棟収益物件、ありか?
1棟マンション・アパートのメリット・デメリット
1棟マンション・アパートを所有したい。けれども、ちょっと怖い気がする。そのような悩みは当然です。
「安定的な副収入が欲しい」「月に50万円はキャシュフローが欲しい」「成功して豊かな生活がしたい」というポジティブな気持ちと、「でも失敗したらどうしよう」「失敗すれば大きな借金を背負うことになる」というネガティブな気持ちが交差するのです。
ここで、もう一度基本に立ち戻り、1棟マンションの良い点悪い点について考えてみてもいいかもしれません。
1棟マンション・アパートの長所
1棟マンション・アパートのメリットは次の通りです。
1.レバレッジ
投資用不動産購入の際は、通常「不動産ローン」を使います。ローンが付けば、「少ない自己資金で大きな投資」ができます。これがレバレッジです。資金は極力温存し、投資規模の拡大の際の頭金や購入した物件に大規模修繕が必要となった場合に備えたいです。
2.コントロール
1棟マンションの場合、物件をコントロールすることができます。例えば、修繕や改修や建て替え。1棟マンション・アパートなら自分の好きな時期に好きな通りにできます。
しかし、区分所有の場合コントロールできることは限られます。他に多くの所有者がいるためです。
エントランスが経年劣化で古びて見えるので新しくしたいと思っても、改装を行なうのには他の所有者の多くの賛成が必要です。
3.安定した収入
1棟マンション・アパートには複数の入居者さんがいます。各自、退去の時期は異なるので、空室リスクが分散されます。
そして、退去があっても競争力がある部屋なら空室はすぐ埋まり、安定した収入が見込まれます。そして、それが持続します。
不動産投資の醍醐味はここです。
4.チームで経営
物件を購入して、信用できる管理会社・リフォーム業者さんとチームを組めば、オーナーのすることは、ほとんどありません。
現在の仕事を続けながら経営できるのも大きなメリットです。
1棟マンション・アパートの短所
長所があれば、短所もあります。1棟マンション・アパートのマイナスポイントは、次の通りです。
1.投資金額が大きい
1棟マンション・アパートは、投資金額が数千万円~数億円と非常に高額です。頭金が10%なら、現金が数百万円~数千万円必要です。高額借金に反対する家族は多く、説得に苦労します。
2.すべて融資次第
東京都の1棟マンションの平均は、約2億6000万円。資産家や超富裕層でない限り、現金で購入できません。当然ですが、いくらいい物件があっても融資が承認されなければ購入ができないのです。「不動産投資の成功は融資次第」と言っていいでしょう。
3.ランニングコスト
大規模修繕が必要になりました。区分所有の場合は、「修繕積立金」を毎月支払っているので、その際の出費はありません。1棟物件の場合は、自分で賄う必要があります。屋上防水や外壁塗装などは高額になるので注意が必要です。そのような突然の出費に備え、毎月いくらかの原資を積立てておくのがいいと思います。また、エレベーター・貯水槽・消防などの保守・点検も定期的に行なう必要があります。
4.流動性が低い
物件価格は高額なので換金性に劣ります。何らかの事情で売却しようと思っても、すぐに買い手を見つけるのは大変です。ようやく買主さんをみつけて契約を交わせても、ローンが通らなければ、振り出しに逆戻りです。
銀行の評価は?
不動産投資は、融資との闘い。銀行はどう評価するのか知ることが大事です。
実は、銀行はワンルームマンションより1棟マンション・アパートの方が融資しやすいのです。その理由は、物件の担保力。「1棟物件」は、一体となった土地・建物を担保にできます。
債権回収となった場合でも、ある一定の金額の回収は保証されていることになるので、ワンルームマンションより融資は付きやすいです。
ワンルームマンションの担保価値は建物の評価額のみ。土地は含みません。したがって買った金額が3000万円でも評価額は数百万円となってしまいます。
1棟目の物件の内容が不動産投資の成功の礎です。1棟目で担保力のある物件を購入すれば、2棟目は比較的簡単に融資が付きます。
もし投資規模を拡大していく計画なら、ワンルームマンションを買うのは止めたほうがいいです。
まとめ
1棟マンション・アパートのメリット
- レバレッジが効く
- 物件をコントロールできる
- 持続安定可能な収入がある
- 対した手間がかからない
1棟マンション・アパートのデメリット
- 大きな投資金額(=借金)
- 物件購入は融資次第
- ランニングコストがかかる
- 流動性が低い